最近、音楽関係者の間では「イントロとギターソロのある楽曲は売れない」といわれている。

イントロが長いと、スポティファイに代表される音楽配信サイトの利用者が「ダルい」と他の楽曲にスキップするのだとか。そして、楽曲の途中にギターソロが登場すると、今度は「テンションが下がる」ので他の楽曲にスキップ…。

この話を聞いて、怒る気持ちより、若い世代の音楽の聞き方がここまで変わってしまったのかと愕然(がくぜん)とさせられた。

しかし、団塊ジュニアより上の世代では自分は絶対、そういう聞き方に走ることはない≠ニ確信している人は多いのではないか。

記者は、9月15日に発売された老舗月刊音楽誌「レコード・コレクターズ」の10月号を書店で見て、その思いを改めて強くした。

昭和57年4月の創刊以来、雑誌名の通り、レコード収集家からロックやジャズのマニアまでをうならせる深い特集記事で知られる同誌だが、8月号から10月号まで、3カ月連続で興味深い特集が続いた。「ハード&ヘヴィ・アルバム・ランキング100」

8月号は1970年代、9月号は80年代、10月号は90年代に発表された、これらのジャンルの数々の作品から、同誌執筆陣25人が投票で選んだ必聴の100枚≠ランク付けし、紹介している。

そんな各号の結果を見て、いまの若い世代が楽曲をスキップする要因が、ハード・ロックやヘヴィ・メタルの大いなる魅力であることに気付かされるのだ。

実は記者も全年代で25人の中の1人として投票したのだが、最初に感じたのは、日本でのハード・ロックやヘヴィ・メタルの人気の高さだ。

60年代末、米黒人ルーツ音楽のブルーズを大音響で演奏することで生まれたハード・ロック。それを70年代に英のブラック・サバスが人を怖がらせる音楽≠めざし、ブルーズ色を排するなどアレンジし、ヘヴィ・メタルが生まれた。

そんなハード・ロックやメタルは80年代、世界的に空前のブームを起こし、90年代にはハード・ロックの亜種、グランジ(汚れた)・ロックが大ブームになるなどジャンルが細分化していった。日本では、そうした変化を遂げ、発展するこれらのジャンルには必ず熱狂的なファンが付き、決して廃れることはなかった。

同誌の各年代のランクの上位の顔ぶれを見ると、それは明らかだ。70年代だと英のディープ・パープルやレッド・ツェッペリンや米のヴァン・ヘイレン、80年代だと英のアイアン・メイデンやジューダス・プリーストや米のガンズ・アンド・ローゼズ、90年代だと米のパンテラやメタリカ、ニルバーナ、サウンドガーデンといったバンドの名作が並ぶ。いずれも日本でベストセラーとなった作品だ。

そして、パープルやツェッペリンのように、しびれるリフ(イントロに代表される楽曲の主題)と、エドワード・ヴァン・ヘイレンやマイケル・シェンカー、ダイムバック・ダレルに代表される猛烈な速弾きを含む長尺かつ超絶技巧のギター・ソロがあるからこそ、こうしたジャンルの音楽は輝きを失わないのだ。

各号とも、表紙に登場するその時代を代表する名盤の数々に懐かしさを覚える人も多いはずだ。同誌によると、売り上げも上々だとか。若い世代にはぜひ、配信サービスではスキップするのを我慢して、本誌が選んだ各年代の100枚をじっくり聞いてほしい。(岡田敏一)

https://news.yahoo.co.jp/articles/4a97f232282bda884fabb5aa262bc84584918a62

★1:2021/10/01(金) 20:41:37.20
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【音楽】芸能考察 イントロとギターソロを飛ばして聴くのは邪道 [数の子★]
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