連続ツイート2496回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。

きくちゆうきさんがツイッターなどで連載されていた「100日後に死ぬワニ」の漫画、私は100日の2,3日前にTLで知って、100日目の結末がわかった後に、さかのぼって1日めから読んだ。いいと思った。今朝起きてみたら、「電通案件」だったというツイートがトレンド入りしていて驚いた。

「100日後に死ぬワニ」は、一漫画家が自分の思いを表現していたところ、それが自然発生的にSNS上で共感、反響を呼んでヒットした、というような「物語」を人々が無意識のうちに求めて、味わっていたとすれば、この作品の背後にあった状況はそのようなものとは少し違っていたということだろう。

「ネット民」と呼ばれる方々の調査能力は迅速かつ徹底していて、「100日後に死ぬワニ」のコラボの楽曲が出たり、関連グッズが出たり、ゲームセンターのクレーンの商品が納入されたりという動きを察知し、総合して、裏に電通のクリエーターの方などがいらしたらしい、という事情を明らかにしていった。

今回の「ブーム」が電通やその関係者が仕掛けたものだとしても、そのことと「100日後に死ぬワニ」の作品としての価値は別である。以前、しりあがり寿さんが「二段ロケット」論を話されていた。有名になったり注目を浴びたりするのが「一段ロケット」でそれで真価を問われるのが「二段ロケット」だと。

「100日後に死ぬワニ」が、仮に「電通案件」だったとしても、それによって注目を浴びることが「一段ロケット」目であって、それによって作品と出会った人がそのクオリティをどう評価するかということが「二段ロケット」目で、そこから作品の真価が問われるのだと思う。

「100日後に死ぬワニ」が完結した後で、映画化やテーマソング、関連グッズなどの情報が出るのが速すぎるという反応がある。これは、「仕掛け」をした電通などの関係者が、その結果「バレる」ことを覚悟した上で敢えてそうしたということだろう。自然発生を装うのならば、時間をもう少し置いたはずだ。

結局、「100日後に死ぬワニ」の今回のし掛けが成功したのは、背後に電通などの組織があることを感じさせない作品のクオリティと、ツイッターでそのような趣向をするというやり方が斬新だったからで、結果として多くの人の注目を浴びることになった。ここからは、作品の真価が問われるフェーズである。

以上、連続ツイート2496回、「「100日後に死ぬワニ」が電通案件だったとしても、最後に問われるのは作品の真価である」をテーマに7つのツイートをお届けしました。

2020/03/21 07:58
https://lineblog.me/mogikenichiro/archives/8438308.html

※前スレ
【茂木健一郎】「『100日後に死ぬワニ』が電通案件だったとしても、最後に問われるのは作品の真価である」 茂木も擁護
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