http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170728/k10011078761000.html
野球 日本代表監督に稲葉氏の就任決定
7月28日 18時23分

2020年の東京オリンピックに向けた野球の日本代表監督に、日本代表のコーチも務めた稲葉篤紀氏が就任することになり、プロとアマチュアで作る強化委員会は週明けの31日に会見を開くことになりました。
プロとアマチュアの代表で作る日本野球協議会の「侍ジャパン強化委員会」では、2020年の東京オリンピックに向けた日本代表の次の監督について、選手、コーチとして国際大会に出場した豊富な経験があることなどから、稲葉氏に候補を一本化して交渉を行っていました。

関係者によりますと、28日までに契約の期間や条件面などで合意し、稲葉氏が次の日本代表の監督に就任することになりました。

稲葉氏は現役時代、日本代表としてオリンピックは2008年の北京大会、WBC=ワールド・ベースボール・クラシックは2009年と2013年の大会に出場し、引退後はことし3月のWBCで、バッティングコーチを務めました。

また、監督をサポートするため新たに設けられる強化本部の本部長には、アマチュア野球を統括する全日本野球協会の副会長を務める山中正竹氏が就任することになりました。
山中氏は銅メダルを獲得したバルセロナオリンピックで日本代表の監督を務めています。

強化委員会では週明けの31日に会見を開くことにしています。

日本代表選手からも厚い信頼

稲葉氏は愛知県出身の44歳。

現在の中京大中京高校から法政大学に進んでキャプテンを務め、日米大学野球の日本代表にも選ばれました。

1995年にヤクルトに入団、2年目からレギュラーに定着しパンチ力のあるバッティングが持ち味の外野手としてチームの3回の日本一に貢献しました。

2005年にFA=フリーエージェントで日本ハムに移籍し、翌年にはチームを44年ぶりの日本一に導きました。2007年には首位打者のタイトルを獲得し、2012年には史上39人目となる通算2000本安打を達成するなどプロ20年間で2167本のヒットを打ちました。

また、日本代表としての経験も豊富で2008年の北京オリンピックでは5番として出場し、予選リーグのカナダ戦では決勝のホームランを打ちました。2009年の第2回WBCでは4番も務めて2大会連続の世界一に貢献、2013年の第3回大会にもチーム最年長の40歳で出場しました。

また、小久保裕紀監督が就任し2013年から常設化された日本代表ではことし3月のWBCまでバッティングコーチを務め、代表選手からも厚い信頼を受けていました。