煮込むのではなく、焼いた牛肉をご飯に乗せた「焼き牛丼」で人気を博した「東京チカラめし」。
2011年6月に1号店を東京・池袋にオープン後、ブームに乗って最盛期には134店舗にまで拡大した。

 ところが、出店を急いだためにスタッフの教育が間に合わなくなるなどオペレーションが崩れ、客が離れてしまう。
多くの店が閉店となり、現在は2店舗(千葉、大阪)のみになってしまったのだが、その「東京チカラめし」が
アジアでの巻き返しを図っているのだ。

■現地パートナーとライセンス契約

 まず2021年に香港へ上陸、コロナ禍にもかかわらず人気となり3店舗を展開させると、今年2月にはタイ・バンコクに進出。
日本人在住者や観光客の多いタニヤ通りに出店し、客足も順調だという。

 「香港も同様ですが、タイでも現地企業とのライセンス契約を締結するという形を取っています。
以前、タイ側のパートナー企業の方が日本に観光に来たときに焼き牛丼を食べて、ファンになってくれていたそうなんです。
ぜひバンコクでも出店したいと、先方からお声がけいただいたことがきっかけです」

 「東京チカラめし」を運営するSANKO MARKETING FOODSの長澤成博社長(55)はそう語る。

(中略)

■2023年中に東京都内にも新規出店を予定

 「いまは経済力をつけた東南アジアの人々が観光で日本に来る時代になりました。その原動力のひとつが、日本食に対する興味です。
日本の食文化を輸出して伝えていくことは、国内でインバウンドを引き受けるのとともに必要なことだと考えています」

 さらに長澤社長は、日本国内でももう一度「東京チカラめし」の旗艦となる店をつくりたいと語る。

 「2023年中に、10年ぶりに新規出店する予定です。場所は『東京チカラめし』ですから、都内ですね」

 アジアを土台に、再び「チカラ」強く羽ばたけるだろうか。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/f2f7e31332172be5871f6e18d0b06eff12ee5ecb