https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230308-OYT1T50221/

JR久留里線の久留里―上総亀山、存廃協議へ…営業路線の廃止なら民営化後で初
2023/03/08 18:52

JR東日本が利用の低迷する久留里線(千葉県)の一部区間について、バス路線への転換も視野に沿線自治体と存廃協議に入ることが8日、明らかになった。不採算を主因とする営業路線の廃線が決まれば、1987年の国鉄分割民営化以降では初めてとなる。

協議対象は千葉県君津市内の久留里―上総亀山間(9・6キロ・メートル)。1キロ・メートルあたりの1日平均利用者数を示す「輸送密度」は55人(昨年度)となっている。年間収入の100万円に対し、維持費は年2億8100万円かかっており、収入に対する費用の割合を示す「営業係数」はJR東が収支を公表した全国35路線66区間の中で最悪の水準だ。

久留里線の列車(2022年11月撮影)
 JR東は岩泉線(岩手県)や気仙沼線(宮城県)など災害で被災した路線を復旧せず、地元の合意を得た上で廃線にしたことはある。現在も災害で運休中の津軽線(青森県)で存廃協議が進むが、久留里線のように営業中の路線を廃止した例はない。