175キロは「過失」か 5人死傷事故 19歳特定少年 初公判前に遺族の思い
https://news.yahoo.co.jp/articles/cb1738c49f82a698eee9d70c1443e79386037717


去年7月、福島県いわき市で乗用車を運転し同乗していた5人を死傷させたとして、過失運転致死傷の罪で起訴された19歳の男の初公判が28日に開かれます。「時速157キロ」で走行して起きた事故は「危険運転」ではなく、「過失」なのか。息子の命を奪われた遺族の思いです。

内山裕斗さんの母由美さん
「やりたいことだっていっぱいあるのに、それができなくなる。いままで育ててきた親も、子供の成長がみられなくなる。どれだけ辛いことか」

声を振り絞るように話すのは、去年7月、いわき市で5人が死傷した事故で、息子の内山裕斗さんを亡くした母・由美さんと父・正敏さんです。

当時のニュース「車は橋の欄干に衝突し一部が車体を貫いています」

去年7月25日の夜。いわき市小名浜の県道で、16歳から18歳までの男女6人が乗った車が橋の欄干に衝突する事故が起きました。5人が重軽傷を負い、後部座席に乗っていた裕斗さんは亡くなりました。事故が起きた夜、父の正敏さんは、警察からの連絡を受け、急いで病院へ向かったといいます。

正敏さん・由美さん
「色々頭の中をよぎりましたけど、ケガ、足折ったり、そのくらいで済んでいるのかなという頭はあったんですけど」「まさか命が亡くなっているというのは想像していなくて」「絶望だったですね」

病院で対面したのは、事故で変わり果てた姿の裕斗さんでした。

由美さん
「額には大きな穴が開いていて、左目は眼球がどこにいったかわからない状態で、怖かっただろうな、痛かっただろうな、本当に辛かっただろうなと思って」

車を運転していたのは裕斗さんの友人で当時18歳の男。その後の検察の調べで、車は定員の5人を超える6人を乗せ、制限速度60キロの県道をそのおよそ2.5倍となる「時速157キロ」で走行していたことが分かりました。事故後、父の正敏さんは、車を運転していた男にスピードを出した理由を聞いたといいます。
https://i.imgur.com/06RA9Bv.jpg