窃盗団から太陽光発電守る「アルミ」ケーブル
2022.04.07 電波新聞

金属類の価格高騰が続く中、蛇口やガードレールといった身近な製品が盗まれる事件が相次いでいる。
群馬県の太陽光発電所では、1300万円規模の銅ケーブルの被害も分かったばかり。

業界によると、太陽光発電所の銅ケーブルなどは、犯行団などに狙われやすい事情があるという。
一般に、敷地が広く無人で、近くに人家や人通りの少ない立地が多いためだ。ひとたび盗難に遭うと、直接の修理費用だけでなく、復旧までの売電収入にも大きく響く。
さらに、ケーブルが切断されたままで発電され、火災になってしまう例もあり、早期復旧の必要がある。
業界関係者は「盗み出して転売するといった、組織的な動きがあるのだろう」と頭を悩ます。

そうした対策の一環として、古河電気工業や昭和電線グループが手掛けるアルミ導体CVケーブルが、復旧に一役買っている。
先ごろは茨城県内で、太陽光発電所の復旧工事に採用された。導体にアルミを使い、ケーブルシース(外皮)が青く、銅のケーブルとの識別もしやすい。
扱いやすく、作業が早いという特徴もある。

太陽光発電所の建設は、今後も堅調に推移するとみられるだけに、こうした製品の有用性も期待されそうだ。
むろん、心無い窃盗団や転売ヤーの摘発も重要だが…。

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