新型コロナウイルスの脅威が衰えず、飲食業界は軒並み大苦戦を強いられている。そんな中、善戦しているのが唐揚げ専門店だ。
民間市場調査企業の富士経済によれば、2019年のイートイン、テイクアウトを含む
唐揚げ店の市場規模は853億円。前年と比べて4割も増加した。

「大きく市場が伸びた理由は、それぞれの唐揚げ店が競い合って味が向上したことや、
テイクアウトの人気チェーンが消費税据え置きの8%で営業を続けたことである」(フードアナリスト)

 また、’20年は新規出店も相次ぎ、国内市場規模は前年比23・1%増の1050億円が見込まれているという。
さらに、これから3年後には、市場規模が倍以上に伸びるとも予測されているから驚きだ。

「まだ唐揚げ市場には伸びしろがある。コロナ禍で巣ごもりが続き、主婦を中心に料理疲れが見える中、
おいしくてテイクアウトできる唐揚げが改めて見直されています。価格が手頃なことも人気の理由の一つ。
そして、コロナ感染が危惧される3密状態を避け、買い物ができることも好評です」(同)

 では、そもそも唐揚げには、どんな歴史があるのか。経営コンサルタントが語る。

「江戸時代に中国から伝わり、当時は鶏肉ではなく豆腐を油で揚げた調理だったそうです」
現在の唐揚げができたのは戦前で、1932年(昭和7年)に東京・銀座にある三笠会館の系列店で鶏の唐揚げが考案され、
外食メニューに登場したのが始まりといわれる。

「しかし、当時はまだ高級品で、一般料理として外食店や家庭に広く普及したのは60年代になってからです。
戦後の食糧難に対応するため、九州の養鶏場に欧米から短期間で成長させられるブロイラー(食用鶏)が導入され、
高度経済成長期に普及しました」(同)

 テイクアウト唐揚げの本格的ブームのきっかけは、’08年のリーマンショックだという。
世界規模の金融危機の影響で、外食が抑えられ、家庭内で食事する節約志向が強まった。
ここでテイクアウト唐揚げが支持されたのだ。

以下省略 ソースにて
2020/08/11 06:00
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