北陸新幹線ルート案、京都市中心部や伏見酒造エリアなどは回避
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ルート案
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整備新幹線を建設する鉄道建設・運輸施設整備支援機構(横浜市)は
31日、京都府内を通る北陸新幹線敦賀(福井県)―新大阪間のおおまかな
ルート案に当たる事業実施想定区域を発表した。

敦賀―新大阪間は全長143キロで、東小浜(福井県小浜市)付近、
京都駅(京都市下京区)、松井山手(京田辺市)付近を経由する。
ルート案は駅間が幅4〜11キロ、駅周辺は直径5〜12キロで示されており、
この範囲を本年度から4年かけて行う環境影響評価(アセスメント)の対象とする。

ルート案の範囲は府内に入ると広がり、京都市の市街地はほぼ含まれるが、
機構は生活環境や地下水への配慮から「京都市中心市街地、
伏見酒造エリアを回避した区域を選定する」と説明。
ただ回避範囲は現時点で明確ではないという。

また京都、綾部、南丹3市と京丹波町にまたがる京都丹波高原国定公園
(約6万9千ヘクタール)はトンネルで通過するものの、
公園内の芦生の森(約4200ヘクタール)は避けるとした。
ルート案の範囲に滋賀県は含まれていない。

機構によると、京都、大阪両市とその周辺は基本的に地下トンネルで、
一部は用地買収の必要がない地下40メートル以上の大深度地下となる。
2021年夏に公表される環境影響評価準備書ではより絞り込まれたルート案が明らかになる見通し。

京都府など沿線府県は敦賀―新大阪間の着工時期について、
金沢―敦賀間が開業する23年春から間を空けないよう求めているが、
実現には建設費2兆1千億円の財源確保が必要となる。

全ルートの約8割は地下トンネルが占める見通し。
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/865560