東京外国為替市場で円は主要通貨に対して全面高。トルコ金融市場の混乱やその悪影響の波及懸念を背景に、
リスク回避の円買いが優勢となっている。ドル・円は約1カ月半ぶりの水準に下落。トルコ向け投融資が多い
欧州金融機関への懸念もくすぶり、ユーロ・ドルは約1年ぶりのユーロ安水準を付けた。

13日午前11時39分現在、ドル・円相場は前週末比0.5%安の1ドル=110円23銭。
朝方に110円75銭まで戻した後、再び水準を切り下げて一時110円14銭と6月28日以来のドル安・円高水準を付けた。

バークレイズ証券の門田真一郎シニア為替・債券ストラテジストは、「円高は、トルコリスクが新興国だけでなく、
主要国を含めたリスクセンチメントに影響してきたことが背景にある」と説明。「ドル・円は先進国の株式が
どれくらい下がるか。また2.85%近辺まで低下してきている米長期金利がさらに下がるかが重要になりそうだ」とも述べた。

13日の東京株式相場は4営業日続落。
日経平均株価は一時、前週末比380円超下落した。また米長期金利は一時3ベーシスポイント(bp)低下の2.85%に下げた。
  
トルコリラは13日早朝に1ドル=7.23リラを超えて過去最安値を付けた後、トルコの銀行規制監督庁がリラの
スワップ取引を制限する措置を表明したことを受けて、一時6.57リラまで戻した。

トルコ当局によるスワップ取引制限についての記事はこちらをご覧下さい。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-13/PDDGR66S972G01