大船渡・佐々木朗希の登板回避をきっかけに白熱する「球数制限」論争。「制限肯定派」の代表格がシカゴ・カブスのダルビッシュ有だ。ツイッターで張本勲氏ら「否定派」に反論している。

そのダルビッシュが、今度は野球評論家の江本孟紀氏に噛みついた。朝日新聞デジタル版で投球数制限に異論を唱えた江本氏に対し、ダルビッシュは〈だれかこの記事をプリントアウトして江本さん、張本さんに渡してください〉とツイート。その記事は「小中学生のトップ選手の75%に肩や肘の故障が出ていた」などのデータを紹介し、未成年の投げすぎとケガの関係に言及するものだった。
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本誌・週刊ポストが記事を渡したところ、江本氏はこう答えた。
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「彼は僕のコメントを全部読んでないんでしょうね。彼は小中学生のデータを持ち出していますが、僕は高校野球とプロについて話している。もちろん少年野球で肩や肘を痛めるまで投げる必要はありません。
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高校野球については、正しいフォームの習得や過密日程の問題を置き去りにして、球数制限だけを議論するのはおかしいと言っている。プロで長いイニングを投げるには、投げ込み、走り込みが不可欠です。今の選手は基本的な鍛錬を軽視している。それを考えず、大リーグの金銭交渉でできた『1試合100球』を日本の高校生に当てはめるのはナンセンスです」
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さらに危惧するのはネット上に蔓延する「善か悪かを決めつける風潮」だ。
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「もちろんダルビッシュの意見が正しい部分はある。しかし、若い彼の意見だけが正しいとされ、プロで実績を残した張本さんやカネさん(金田正一氏)が意見すると批判を浴びる。これは怖いことです。どちらの意見にも聞くべきところがある。何がベストかを、お互いの意見に耳を傾けながら考えていくべきです」
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江本氏が投げ返したボールはダルビッシュに届くか。

8/26(月) 7:14
NEWS ポストセブン
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190826-00000004-pseven-spo
https://lpt.c.yimg.jp/amd/20190826-00000004-pseven-000-view.jpg