2001年の開業以来、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの本拠地などで使われ、
安定経営を続けてきた札幌ドーム(札幌市豊平区)で、新たな収益の柱が不透明になっている。

収益の半分を占めていた日本ハムが、23年に本拠地を北広島市に移転させるためだ。
移転に伴う赤字は、年間約3億円との試算も出た。市はイベント誘致の強化を目指すが、見通しは立っていない。

ドームを運営するのは第三セクター・札幌ドーム社で、24日に株主総会が開かれた。
札幌市が株の55%を持ち、札幌商工会議所や北海道電力、北海道ガス、北海道新聞などが株主に名を連ねる。
山川広行社長も株主の北海道銀行の元副頭取だ。

開業2年目に02年のサッカー・ワールドカップ(W杯)日韓大会を開催し、
その後も日本ハムの躍進でレギュラーシーズンに加え、クライマックスシリーズや日本シリーズなどの試合を安定して開いてきた。

年間の来場者(18年度で279万人)のうち、日本ハムの観客は6〜7割を占める。

ドーム社の試算では売上高は18年度の約36億円から日本ハム移転後に18億円と半減する可能性があり、
年間赤字は約3億円になる見通し。現在の売上高のうち、日本ハムからの収入は使用料など約13億円だが、
実際には飲食や物販、広告などの関連収入も多く、「事実上売り上げの半分を依存している」(株主企業幹部)からだ。

4月の札幌市長選では札幌ドーム問題も争点の一つとなり、再選された秋元克広市長は赤字化に伴う税金投入を避けるため、
具体的なドーム活用策をまとめる考えを示した。

ドーム社は今後、命名権売却も検討するが、11年の公募では買い手がつかなかっただけに明確な打開策は見当たらない。

野球やサッカーの誘致は、現状で展望が立っていない。市は従来のパ・リーグの日本ハムの試合に加え、
セ・リーグの試合誘致も検討するが、日本ハムが道内のプロ野球開催の権限を持つため、誘致にはその許可が必要だ。
球団関係者は北広島市の新球場にセ・リーグの試合を誘致する可能性があるとして、「容易に許可することは考えにくい」と話す。

サッカーではJ1・北海道コンサドーレ札幌の試合を開催。ドーム社は同チームの試合数を増やし、日本代表の試合誘致を進める考えだが、
コンサドーレはホーム公式戦の約8割をドームで行っており、拡大の余地はあまりない。

9月にワールドカップ(W杯)が開催され、ドームで試合が予定されるラグビーも、現状ではドームの規模に見合う集客が難しい状況だ。

■コンサートに活路

そこでドーム社が期待するのが、コンサートの開催数増だ。約4万人というドームの座席規模の大きさがネックで、
これまでは「札幌公演で黒字を出せるのは活動休止が決まっているアイドルの『嵐』くらい」(ドーム関係者)とされていた。
一方で、札幌圏での1万人規模のコンサート需要は少なくない。

現在検討しているのはドーム内に幕などの仕切りを作り、約半分の最大2万人規模の会場を造る「ドームインドーム」案。
同社の手島久仁彦常務は「大は小を兼ねる。道内で2万人を呼べるアーティストは40程度おり、毎週のようにコンサートを開くことも可能になる」と期待する。
改装費は数億円規模になる見通しだ。

ただ、それでも赤字が埋まらない場合は経費節減に加え、市が払う指定管理費の増額という税金投入が必要になる。
アマチュアスポーツの試合や道民・市民のイベントを増やすなど公共性を高めることで、税金投入の「正当性」を訴えるとみられるが、
秋元氏は球団移転で批判も浴びただけに、市民の理解をどこまで得られるかが焦点になる。

毎日新聞2019年6月25日 09時25分(最終更新 6月25日 09時50分)
https://mainichi.jp/articles/20190625/k00/00m/040/026000c
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2019/06/25/20190625k0000m040023000p/0c8.jpg

【野球】日本ハム移転で札幌ドーム売り上げ半減 毎年赤字3億円 運営会社試算 ★8
http://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1560367740/

★1が立った時間 2019/06/25(火) 09:56:24.84
※前スレ
【北海道】 札幌ドーム、日ハム移転後赤字年間3億円の試算、音楽コンサートに活路・・「毎週のようにコンサートを開くことも可能」 ★3
https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1561492222/