無意味な「地獄のキャンプ」。改めるべき成果出ない長時間練習【里崎智也の捕手異論】
2017/05/31

■なぜダラダラと長い練習が行われてしまうのか?

――里崎さんが現役時代に監督だったバレンタインさんはキャンプも独特だったそうですね。

「まず秋季キャンプがなかったですからね。どうせ休むんだから意味ないと。
どうせなら早くオフに入って早く練習を始めればいいんじゃないか、というのがボビー(・バレンタイン監督)の考え。
11月いっぱいまで休んで12〜2月までキャンプにすればより良い練習ができると。

客観的に見てボビーの方が始動は早いし、合理的ですよね。個人でやりたい人は秋にトレーニングを
やってもいいよ、とも言っていたので選手にとっては足りない部分を補足できたので良かったですよ」

――日本だと長時間の練習が美徳とされる傾向はあります。

「一般的にキャンプの全体練習は長い、本当に長い。特に待っている時間。全体練習とは要するに
“合わせ”なんですよ。連携を合わせること。自分の出番がなければ待っていなければならない。
バッティング練習もそう。

(中略)

――時間以外に気になることは?

「引退してから毎年キャンプは12球団を回るようにしていますが、どこも同じような練習メニューですよね。
もちろん内容はチームによって異なりますよ。つまり、弱いチームが強いチームと
同じ練習をしていても勝てないというわけなんですよ。

元々強いチームが弱いチームと同じだけの練習量だったらどうなりますか? 
メニューが同じなら差は縮まりませんよね」

――そうなると、キャンプ中によく各球団から出てくる「うちはどこよりも長く練習してきた」
みたいなコメントは…。

「意味ないっす。どこも長くやっていますから。『地獄のキャンプ』とか言ってただ走らせて選手が
しんどい思いをしているのを見て喜んでいる(笑)。そもそも、シーズンが終わって結果が出るわけですけど、
優勝以外はそれまでの準備は不正解なんですよ。

つまり、12球団のうち10球団は不正解。成果が出ていない、ということですから。
それなのに何十年も同じキャンプの取り組み方。これで強くなるわけない。
成果から振り返って、検証しないとダメですよ」

(一部省略、全文はソースで)
ベースボールチャンネル
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