緑地、易居、花様年、当代置業......中国・恒大集団発の不動産ドミノが始まった

<GDPの28%を占めるという説もある不動産関連部門に端を発する危機は中国政府の手に負えない事態に拡大しかねない>

中国の不動産部門は混乱が続いており、ロイター通信によれば、格付け会社S&Pグローバルが新たに、緑地控股集団と易居中国の大手2社の信用格付けを引き下げた。

これに先立ち、世界最大級の負債を抱える中国2位の不動産開発業者、中国恒大集団が再び社債の利払いを見送っていた。過去3週間で3度目だ。

一部の専門家は、恒大集団が近いうちに経営破たんする可能性を警告。さらに花様年控股集団と当代置業の2社についても、破たんの可能性があるとしている。花様年控股集団は先日、信用格付けが「部分的なデフォルト(債務不履行)」に引き下げられ、当代置業は投資家に社債の償還延期を要請した。

不動産関連部門が中国のGDPに占める割合は28%にのぼるという推定もあり、中国において不動産業界は、経済を支える上で諸外国のそれよりも中心的な役割を果たしている。

コンサルティング会社ローディアム・グループの中国市場調査担当ディレクターで、米シンクタンク戦略国際問題研究所の客員研究員でもあるローガン・ライトは、不動産関連部門の重要性を考えると、今回の問題は中国政府の手に負えない事態にまで拡大しかねないと言う。

危機の連鎖は既に始まっている
「資金調達に苦慮する不動産開発業者が増えており、既に中国の金融市場に影響が広まっている」とライトは本誌に語った。「問題が制御可能だということと、実際に制御できることとは別だ。市場の混乱への対処が遅すぎれば、それが政策上のミスになりかねない」

以下ソースで
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/10/post-97274.php