東急傘下の東急電鉄は14日、2023年度までに初乗り運賃の値上げ実施を検討すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で乗客が大きく落ち込み、現在の運賃体系では経営が成り立たないと判断した。

 東急電鉄の初乗り運賃は税込み130円。値上げ幅は「1桁パーセント」(同社)としており、10円前後の値上げとなる見込みだ。

 東急電鉄によると、首都圏私鉄の値上げは、消費増税などを理由とした実施を除くと、各社が一斉に値上げした1995年以来となる。東急電鉄は95年に、初乗り運賃を税込み90円から110円に値上げしている。

 鉄道の運賃は、経営に必要な費用に適正な利潤を上乗せして算出する「総括原価方式」で決めるよう法律で定められており、値上げには国の認可が必要になる。運賃を巡っては、JR東日本などが、通勤ラッシュの時間帯に値上げする時間別運賃の導入を検討している。

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