https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000150408.html
関東・関西で違う桜もち でも単純に東西二分に非ず
桜の季節になると食べたくなる桜もち、大きく分けて2種類あるのをご存知だろうか。
小麦粉で作ったクレープ状の生地であんを包んだのが「関東風」。もち米を使用しているのは、
「関西風」とされている。ただ、各地を取材してみると意外な事実が分かった。皆さんはどっち派?

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 やってきた春の便りと同時に食べたくなるのは桜もち。関東で桜もちといえば
「長命寺桜もち」。時は将軍吉宗の時代。創業者が隅田川の桜並木にあやかり薄い皮で
あんを包んだ桜もちを考案。長命寺の門前で売り出したところ花見客に受けたという。
しかし福岡から来たという女性は…。
福岡から来た人:「このかたちは福岡には売っていない」
そう、関東より西では「道明寺桜もち」が主流。桜もちは関西風の道明寺と関東風の長命寺に
おおむね二分され覇を競う。では、関西人にとって桜もちとは?取材班は大阪へ向かった。
関西の人が愛する道明寺桜もちを見せてもらった。形は丸い。道明寺粉は大阪の道明寺の前で作られたもので、
もち米を蒸して乾燥させたいわゆる米粉。小麦粉の薄い皮で作られた関東風桜もちとは素材から違った。

では、遠く離れた北の大地、北海道は…。少し濃いピンク色のもちであんを包んでいく。すると、
出来上がったのは関西風の道明寺桜もち。関東の方が近いのに関西風が主流の北海道。
一方、西日本になぜか1県だけ関東風を主流とする県がある。島根だ。なぜ島根で関東風の桜もちが作られるのか?
一力堂・高見雅章社長:「松平家7代藩主、松平不昧公(治郷)がお茶を盛んにした土地柄で、
当時、江戸ではやったお菓子が参勤交代を通じて松江に紹介されていたのではないか」
ちなみに大阪の和菓子店でも…。
三都屋:「4月のピークの時期になったら、この形(関東風)も作る。
毎年、山陰のこの桜もちじゃないとというファンがお見えになるので。待っているお客さんがいるので、
その方のために作ります」