先ごろ、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会が、競技種目の一般チケット価格を発表した。
開会式A席30万円が最高額で、閉会式A席22万円、競泳男女決勝A席10万8000円と、どの競技も高額な金額設定となった。

「もちろん価値観は人それぞれですが、やはり高過ぎます。
『野球』などは、その最たる競技。侍ジャパンが決勝進出を果たした場合の観戦チケットは、
A席6万7500円、B席5万4000円、C席3万円、D席1万円と、他の競技と比べても“割高”。
4月から販売開始と言われても、ファンは様子見を決め込むでしょう」(球界関係者)

その理由は当然だ。高額設定はもちろんだが、決勝戦、準決勝、3位決定戦、1回戦と分けただけなのである。
球場は横浜スタジアムと福島あづま球場の2施設。日程と球場が明らかでも、出場国が決まっていない。
どの試合を買っていいのか分からないのだ。

「販売開始と同時に購入すれば、前列の良い席は押さえられます。
『日本は絶対に勝つ』と信じて決勝戦チケットを買っても、他国がコマを進めたらそれまでです」(同・関係者)

決勝戦の舞台となるのは横浜スタジアム。公式戦内野席SSは、ペナントレース公式戦で5600円だ。
いくら五輪のプレミア感があると言っても、通常の10倍強というのは賛否があって当たり前だろう。
五輪全体のチケット収益を考えた場合、マイナー競技の集客率も懸念される。
そのマイナス分を人気の野球で補填しようとし、”お高い値段”に設定されたのかもしれない。

「東京五輪の次のパリ大会で、野球・ソフトが継続されるのかどうかは不明です。
悲観的な見方が有力ですが、国際野球ソフト連盟は7回制導入も視野に入れています」(スポーツ協会詰め記者)

タイブレーク制の次は、7回制とは…。どうやら競技時間の短縮が五輪競技における死活問題のようだ。
東京五輪の組織委員会が「野球はもうかる」でアピールしたいとしたら、ファンは馬鹿にされたようなものだ。
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