軽自動車ばかりが売れる日本はダメなのか…自動車はその土地の"文化"を表す

2018年の車名別新車販売台数で、ホンダの軽自動車「N‐BOX」が2年連続で首位となった。軽自動車はトップ10のうち7車種を占め、
全体シェアも3分の1を越えている。「日本独自規格である“軽”ばかりが売れるのは不健全だ」ともいわれるが、法政大学大学院の
真壁昭夫教授は「それは表層的な見方にすぎない」と指摘する――。

軽自動車は決して「ただ安いクルマ」ではない

自動車には、その土地での人々の生き方が反映される。その意味で、“自動車は文化”だ。文化とは、わたしたちの“生き方(way of life)”である。
今後の自動車需要が見込まれる国の文化は、各国の自動車企業の経営に無視できない影響を与えるだろう。

自動車は、ドイツで発明された。その後、自動車産業の中心は、米国、日本、そして中国へとシフトしている。その中で、
各国の風土や生活様式が反映され、自動車の設計や仕様は大きく変化してきた。見方を変えると、その時々の世界的な
自動車シェアや相対的に高い技術力を持つ国の文化が、自動車の基本設計に大きな影響を与えてきたということだ。

この考えを基にすると、わが国において軽自動車(排気量660cc以下、長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.0m以下の三輪および四輪自動車)が
人気を集めている理由が、よくわかるだろう。

http://www.sankeibiz.jp/business/news/190127/bsa1901270855001-n1.htm
新車販売台数で2年連続首位となったホンダの「N‐BOX(エヌボックス)」シリーズ
http://www.sankeibiz.jp/images/news/190127/bsa1901270855001-p1.jpg