20世紀の後半、東京の「世田谷」は高級住宅エリアの代名詞になっていた。憧れの住宅地とまで言われた場所だが、
今は「ブームが去った」状態になっている。価格を抑えた新築分譲マンションが現れても、なかなか購入検討者が来てくれない。
値上がりを続けても検討者が絶えない都心マンションとは異なる様相を呈している。

だからといって世田谷のマンションが今後、暴落するわけではない。すでに、川崎市の武蔵小杉駅周辺や都下の
国分寺駅周辺と大差ない価格水準になっているので、これ以上下げると採算割れしてしまう。この価格水準でじっくり売ってゆくしかない、
というのが不動産業界の実情である。

https://mainichi.jp/premier/business/articles/20171004/biz/00m/010/015000c