昨年12月に合成麻薬MDMAなどを所持した麻薬取締法違反で起訴された女優の沢尻エリカ被告の初公判が今月31日に控えていることから、スポーツ紙や週刊誌では「その他の薬物芸能人」に関するイニシャル暴露ネタが相次いで報じられている。

一部夕刊紙では、“第2の沢尻被害”を防ごうとテレビ各局が要注意人物リストを作成していると報道。その最上位に個性派俳優のXが名を連ねていると伝えた。また、別日には国民的アイドルグループの元メンバーAの大麻常習疑惑、20日にはミリオン歌手Yがパートナーと“シャブSM”に興じていると報じた。

アイドルAに関しては同様の内容が女性誌でも報じられ、そこから元モーニング娘。の加護亜依が「私ではありません」と否定コメントを出す異例の事態に発展。また、ネットメディアや夕刊紙では、複数のレギュラー番組を抱えていたお笑い芸人Zにも薬物疑惑が浮上していると伝えられた。なぜこうもイニシャルネタが乱発されるのか。マスコミ関係者が明かす。

「年始の芸能界は動き出すのが毎年遅く、成人の日が終わった頃からようやく通常業務に戻る印象です。スポーツ紙や週刊誌の芸能班はネタ枯れ状態で、手っ取り早く記事にできるのが、薬物芸能人のイニシャルネタなのです。報じられたからといって、決して捜査の手が迫っているというわけではなく、大半は昨年の段階で仕込んだもの。それを小分けにして出しているにすぎません。マスコミがイニシャルであおった芸能人で実際に逮捕されたケースはごくわずかです」

要はネタ枯れに伴う苦肉の策というわけだが、イニシャルだけにフラストレーションの溜まる読者も多いだろう。ワイドショー関係者は「加護ちゃんはビンゴみたいですね。あと芸人Zは多くのレギュラー番組を“抱えていた”と過去形なところがポイントです」と耳打ちする。

今年は東京五輪が行われるメモリアルイヤー。違法薬物の摘発に当局が力を入れているのは紛れもない事実で、乱発したイニシャルネタが的中することもあるだろう。鬼の首を獲ったかのように勝利宣言するメディアの姿が目に浮かぶ――。

https://www.cyzo.com/2020/01/post_229344_entry.html
(2020/01/23 21:45)