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爆笑問題の2人が「時事ネタ漫才」の妙味を語る(撮影:梅谷秀司)

芸能人がテレビやラジオで気軽に発言したことが、SNSやネットニュースなどをきっかけに炎上騒動に発展するケースが増えている。炎上を過度に恐れて無難な方向に走るメディアやタレントも多いなかで、なぜ爆笑問題の2人はキワドイ発言をしたり、政治ネタを含む時事漫才を演じたりすることに恐れを感じていないのだろうか?  爆笑問題のこれまでを振り返りつつ聞いてみた。


■爆笑問題が「時事ネタ漫才」をやり続けるワケ

 ――お2人は、デビューから数年は主にコントや時事ネタ以外の漫才を演じていたと思うんですが、ある時期から時事ネタの漫才にシフトしていますよね。それをここまでずっと続けてこられたのには何か理由があるのでしょうか。

 太田光(以下、太田):まあ、楽なんだよね。時事ネタをやっておけば、毎回新ネタになるような事件が起きてくれるわけだから、それを適当に茶化しとけばいい、っていう。逃げてるだけなんだよ。もう逃亡者だよね。逃げて、逃げて、日本一周みたいな。

 田中裕二(以下、田中):樋田か! (樋田淳也容疑者。大阪府警富田林署から逃走して49日後に逮捕された)

 太田:俺らが始めたころは漫才をやっている芸人がいなくて。ウッチャンナンチャンとかを中心にあの時代はみんなコントだったんですよ。それがなんか、いつのまにか「M-1(グランプリ)」とかが始まって。漫才が増えたよね。

 田中:増えたよね。もちろん芸人全体も増えたんだけど。

 太田:それで棚ぼた式に漫才をやっていることが脚光を浴びる時代になった気はする。

 ――太田さんは著書の中で「時事漫才はつかみが早い」と書かれていましたね。時事ネタをやる利点としてはそういうこともあるんでしょうか。

 太田:そう、みんなが知ってるニュースだと、たとえばオウム事件のときなんか、「恐ろしいですね」みたいなことを言っただけでボーンとウケたりして。本当につかむまでの時間が短い。世間が騒いでいる話題であればあるほど、ちょっとイジっただけでもウケるという意味では楽。楽なんだね、結局。

つづく

10/26(金) 6:00配信 東洋経済
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