Q プロレスは「格闘技」ではなく、「個人競技」ですか?

少なくとも、格闘技とは言わないと私は思います。どちらが勝つのか、負けるのかと試合をする前に決めるのは、格闘技ではないはずです。試合前に結末を決めているプロレスは、ショー以外の何物でもないのです。

Q 意味の深い言葉ですね。1回目の記事で取り上げたマッチメイカーのことは、私なりに理解しました。今度は、プロレスにおけるレフェリーの仕事を教えていただけないものでしょうか?

高橋:格闘技は試合をする前に勝負は決まっていないのですから、レフェリーや審判は勝負の判定をすることが大きな仕事になります。これに対し、プロレスは試合の前に決まっていますから、レフェリーはおのずと違うことを求められます。主役は選手であり、レフェリーは試合を盛り立てるという意味で脇役です。そこを念頭に置きながら、プロデューサーとして試合をつくることも必要です。

たとえば、外国人で気性の激しい選手が殴り合いをするうちに、我を忘れるほどに興奮しているとします。その場合は、落ち着かせるために「テイク・イット・イージー」(Take It Easy)などと耳元で言います。あるいは、日本人選手どうしの試合で、寝技が続くと、お客さんがしらけてしまうことがあります。私が選手たちのそばで「場外乱闘をしようか」などと言い、選手たちが実際に場外で闘うことで試合の空気や流れががらっと変えることもしました。猪木さんにも「猪木さん、〜をしましょう」と耳元でささやき、猪木さんが「おお…」と答え、それ通りの試合展開に進んでいくこともありました。ここまでできないと、レフェリーとして一人前とは言わないと私は思います。

かつて、力道山(選手)と木村政彦(選手)が試合をしました。力道山が木村さんを一方的に潰してしまった試合です。以前、ある雑誌の取材で「高橋さんがこの試合のレフェリーだったら、どうしましたか?」という質問を受けました。私が現役であった頃の猪木さんとの関係、つまり、年齢が近く、長年、選手とレフリーとして仕事をしてきたような関係が力道山との間にあるならば、興奮している力道山に「力さん、落ち着いて」と言いました。そして、試合を元の正常な状態に戻し、少なくともあのような結末にはしないようにしたと思います。

一部抜粋

10/25(木) 12:20配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181025-00010001-wedge-ent

写真
https://amd.c.yimg.jp/amd/20181025-00010001-wedge-000-1-view.jpg

★1が立った日時:2018/10/25(木) 12:39:51.78
【興行】<プロレスは、ショー以外の何物でもない>新日本プロレスのレフェリーや審判部長を務めたミスター高橋さんに取材
http://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1540438791/