日本の平均賃金が停滞する根本原因

日本の平均賃金が停滞している一因として、非正規雇用者の急増があげられます。正規雇用者に比べて、非正規雇用者の賃金は低いため、非正規雇用者のシェアが高まることで、全体の賃金が抑えられているのです。

この状況は、次のような例を考えるとわかりやすいと思います。

正規雇用者しかいない経済を想定してみてください。彼らの時給が2000円だとすれば、経済全体の平均賃金も時給2000円になります。しかし、労働者の半分が非正規雇用になった場合、非正規雇用者の時給が1000円だとすると、経済全体の平均賃金は1500円に低下します。

このように、正規雇用者に比べて相対的に賃金が低い非正規社員が増えることで、経済全体の賃金は押し下げられるのです。

かつては雇用者の7人に1人だったが…

では、日本で非正規雇用者はどれくらい存在しているのでしょうか?

約40年間で非正規雇用者は大きく増加したことがわかります。1984年には、非正規雇用者数は約600万人で全雇用者の15.4%を占めていましたが、2022年には2101万人に増え、そのシェアは36.9%に上昇しています。

かつては雇用者の7人に1人だった非正規雇用者は、今や雇用者の3人に1人となっているのです。なお、コロナ禍により非正規雇用のシェアはわずかに減少しています。これは特に女性の正規雇用が医療分野などで増えたためです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e1f320849afab5630b1f36aade31b5e4e5d9aeb8


年収300万円くらい?生活できんの?