「45年ともなると『できるときにできることを、できるだけ頑張ろう』という気持ちです。いつまでできるかわからないから(笑)」

そう語るのは今年デビュー45周年を迎え、記念アルバム『笑顔の花』を発売した石川ひとみさん(63)。
初めてレコーディングしたときは、そのとき歌った曲がデビュー曲だという認識はなかったと言う。

「こんな立派なスタジオでレッスンさせてもらって練習曲を気持ちよく歌わせてもらえるなんて、と感動していました。
そうしたら2曲歌い終わったあと、『ひとみ、デビュー曲どっちがいい?』って聞かれて。
そこで『えーー! 今のはデビュー曲のレコーディングだったんだ!』みたいな(笑)」

実はひとみさんがこの曲と出合ったのはこれが初めてではなかった。そこから遡ること5年前。

「私が渡辺プロの音楽学院の名古屋校に通い始めたころでした。そこでのレッスンの課題曲が『まちぶせ』だったんです」

『まちぶせ』は当時、事務所の先輩だった三木聖子さんが’76年に発売した曲。
レッスン生は事務所の先輩の曲をレッスンで歌うのが慣例だったのだ。

「当時は『まちぶせ』をまったく知らなくて。
でも、先生が『この曲をやります』ってピアノで弾いて教えてくれたときに、なにか胸が熱くなり、『この曲いいな』と思いました。

それでそのレッスンの帰りにレコード屋さんに行ってすぐに『まちぶせ』を買いました。
そこから毎日のようにレコードをかけて、好きで歌ってたんです」

『まちぶせ』は’81年4月の発売後、じわじわと人気に火が付き、音楽番組『ザ・ベストテン』(TBS系)では9週連続ベストテン入りした。
https://jisin.jp/entertainment/interview/2227489/