果物大手のドールは、収穫後、完熟させる前の緑色のバナナを「グリーンバナナ」として8月末から全国のスーパーなどで販売する。栄養価は通常のバナナと変わらず、加熱するとジャガイモのような食感になる。規格外で廃棄される食品ロスが減ることを期待する。

ドールによると、主産地のフィリピンでは、傷があったり、形が規格外だったりして廃棄されるバナナは年間2万トンに上るという。これまでも加工用に回してきたが、家庭向けにも流通させ、廃棄ゼロを目指す。

生では食べられない。食べる時は、両端をカットして水にさらしてラップに包み、1本あたり電子レンジで2~3分加熱する。皮がむけてきたら食べ頃だという。黄色いバナナに比べて味の主張がなく、野菜の置き換え食材になる。

通常のバナナと同じ価格を想定している。ドールの渡辺陽介社長は「バナナの新たな魅力を知ってもらいたい」としている。

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