水産研究・教育機構(横浜市)は28日、今年8~12月に日本の漁場に来るサンマの推定分布量は94万トンで、過去最悪の不漁だった昨年(117万トン)をやや下回り、厳しさが続くとの見通しを発表した。漁場は遠い公海が中心で、東北の三陸沖にはほとんど南下してこないという。


 サンマが生息する冷たい親潮の勢力が弱く、餌が少ないはるか沖合に離れてしまったことなどが要因とみられ、同機構担当者は「急に回復するとは考えにくい」としている。競合関係にあるマイワシが増え、サンマが沿岸寄りに近づけなくなった可能性もあるという。

 今季のサイズは、鮮魚として売られる主力の「1歳魚」で110~120グラム台と予想され、昨季(100~110グラム台)よりは大きいが、依然として小ぶりという。

 全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)によると、昨年の水揚げ量は1万7910トンで、4年連続で最低を更新。宮古、釜石、大船渡を合わせた岩手県内は、過去2番目に少ない3421トンだった。

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