「8050問題」という言葉をご存じでしょうか? 8050問題とは、40~50代の子どもと70~80代の親の世帯を中心に、
ひきこもり状態が長期化したことにより生じた生活面や金銭面などのさまざまな問題を指します。当事者とその家族だけでは解決できない
「ひきこもり問題」をそのままにしてきたことによる新たな課題でもあります。

8050問題の中心となる40~50代はバブル崩壊後の長引く不況のあおりを受けた世代です。彼らの多くはバブル崩壊、
就職氷河期、ブラック労働、非正規雇用、リーマンショックと次々と直面する困難の中、激しくふるいにかけられ、
社会のレールから外されていきました。

この問題の中心となる世代は、第1次ベビーブームに生まれた団塊の世代の子どもたちです。つまり第2次ベビーブームに生まれた
団塊ジュニアの世代で、順調にいけば、第3次ベビーブームを生み、その子どもたちが今の日本を支えていくはずでした。

バブル崩壊後の長引く不況を乗り越えるためにこの世代を犠牲にし、見放してきたことで、「失われた20年」だけでなく、現在、
そして未来も失ったのかもしれません。

https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/13882