NPO法人「難病患者支援の会」(東京)による臓器移植の無許可あっせん事件で、
NPOが2021~22年にベラルーシに案内した患者3人から移植費用として計約1億3000万円を受領していたことが捜査関係者への取材でわかった。
うち1件の移植では約1000万円の利益がNPOに残ったという。
警視庁は、NPOが海外移植の仲介で多額の利益を得ていたとみて調べている。

 臓器移植法違反(無許可あっせん)容疑で7日に逮捕されたのは、NPO理事長の菊池仁達(ひろみち)容疑者(62)(横浜市都筑区)。

 警視庁幹部によると、菊池容疑者は厚生労働相から臓器あっせん業の許可を得ず、2021年10~11月、肝硬変を患う40歳代の患者男性に海外での臓器移植を勧誘。
ベラルーシの首都ミンスクの国立病院に案内し、22年2月に肝臓移植を受けさせた疑い。

 手術は生体移植ではなく、現地で死亡した人からの臓器提供だった。
男性は手術を受けた後に容体を悪化させ、帰国後に家族から改めて生体肝移植を受けたが、22年11月に亡くなった。

 ベラルーシでは男性を含め、NPOの仲介で渡航した3人が移植手術を受けていた。
警視庁はあっせんの実態を調べるため現地の移植費用の相場を確認。
肝臓は約1600万円で、腎臓は約810万円だった。

臓器あっせん、患者3人から移植費用1億3000万円超…NPOに多額の利益か
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12213-2159466/