中国の金融危機が悪化の一途をたどっている。最近では、巨額の貸し倒れを予想している中国の銀行は、
貸倒引当金を積み増すために債券市場から2021年より30%ほど多い資金を調達するという大胆な措置を
取った。銀行が抱える問題は驚くにあたらない。実際、1年以上前に不動産開発大手の恒大集団
(Evergrande)が約3000億ドル(約43兆円)の債務を返済できなくなったと発表したことに端を発した危機が
拡大する中での新たな動きにすぎない。

当時、中国政府は明らかに何が起こるか理解しておらず、それ以来、中国金融の特徴となっている破綻の
連鎖の拡大を止めるために迅速かつ完全に十分な対応を取ることを拒否した。中国政府がもっと
断固とした態度で臨まなければ、通常こうした破綻や危機は拡大し続ける。

中国が経験していることは、金融危機がどのように展開するかをイラストで示す教科書のようなものだ。
ある業界の破綻が他業界の破綻を招き、それにともなう恐怖と信頼の欠如によってシステムがうまく
機能しなくなり、経済成長をまったく支えることができなくなっている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/781102ac76fb3c9b2fb7b25cf000381ef212ab4a?page=1