診察待ち患者 医療スタッフに“怒号”も…発熱外来に殺到 無症状陽性者「相当いる」

26日、全国で新たにおよそ20万人が新型コロナウイルスに感染しました。病院が急増する感染者の対応に追われるなか、
怒鳴り付ける患者が医療スタッフを苦しめています。

■“第7波”無症状の陽性者「相当いる」

千葉市にあるクリニック。26日も、発熱外来には、常に20人から30人が並んでいました。
東京ビジネスクリニック・内藤祥院長:「朝、受け付けが始まった時点で(定員)人数を毎日、上回っている。
陽性率が非常に高くなっていて。今週は80%を超えている。熱がある方、風邪のような症状がある方は、コロナじゃないと考える方が不自然」
 福岡の病院では、朝から数十メートルにわたり行列ができました。感染者の多い大阪では、発熱外来に並ぶ人で商店街の一部が埋め尽くされています。
 内藤院長:「無症状で熱もないような方が、陰性証明のために検査をしたんですけど、検査をしたら陽性が出てしまって。
無症状の陽性者というのが相当な数いると考えられます」

■都の診療機関「これ以上受け入れできず」
26日、都内の新規感染者は3万1593人。先週火曜日と比べ、感染者はおよそ2万人増えました。
都の発熱相談センターによると、患者からの電話がやまず、登録している診療機関からは
「これ以上、受け入れできない」との連絡が次々に来ているといいます。
東京都福祉保険局のサイトには、診療機関を表すマップがあります。

 青色のマークは、受け入れ可能な医療機関となっています。オレンジ色のマークは、かかりつけの患者のみの受け入れとなっています。
それが、半分ほどを占めています。

■患者から怒り…スタッフの心は深刻な状態

 東京・北区のクリニックでも一日中、電話が鳴りやみません。

 メールも含め、200件を超える問い合わせが来ていますが、応えられる数は10分の1にも満たないのが現状です。
 いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:「息苦しい?結構ね、下気道に炎症が広がって過敏になっている。ご飯食べられてます?食べられない」
 患者が長時間待たされて診察にたどり着くなか、そのストレスや怒りがスタッフにも降り注いでくるといいます。
 伊藤院長:「『何で受診できないの?』『何で予約取れないの?』。決して皆が、今の状況を共通認識として把握して
共感しているわけではない。『意味分からない!』『うちの子に何かあったら責任を取れるの?』という感じで、
罵声を浴びせられてしまったりすると、心がなえる。返す言葉がなくなって、耐えきれなくなるスタッフもいる」
https://news.yahoo.co.jp/articles/fc1e60fee700f3a97fcdce25138c10c72ff2a671