ロシアの防空部隊は、対ウクライナにおける最も高性能な戦闘機を撃ち落とした。

1つ問題があるとすれば、それは「ロシア」の新型Su-34(スホーイ34)M戦闘爆撃機だったことだ。

7月17日にロシア占領下にあるウクライナ東部のアルチェフスク市で起きた撃墜の動画には、ロシアのプロパガンダ活動家であるEvgeniy Poddubny(ユーゲニ・パドブニー)と見られる人物が映っていた。「昨夜、連合軍の防空部隊がアルチェフスク上空で標的を破壊した。標的の正体はわかっていない。火の玉が1分以上地上で燃えていた」とパドブニーは18日に書いている。

残骸のビデオからで確認されたところ、その機体は登録番号RF-95890のSu-34Mであり、これまでに最近スホーイ社がロシア空軍に10機ほど納入したSu-34Mのうちの1機だ。

ロシア政府は2020年5月、国有会社の統一航空機製造会社のスホーイ部門と、2027年までにS7-34M 76機を年間8~14機のペースで製造する契約を結んだ。価格は1機約5000万ドル(約6億9000万円)だ。

UACのユーリ・スリザール長官はメディアに対し、Su-34MはベーシックなSu-34の2倍の戦闘能力を持つと語った。スホーイがSu-57ステルス戦闘機の開発を完了するときがくるまで、Su-34Mがロシア軍で最も高度な機体であることは間違いない。

これだけの高度な技術でも、ロシア軍が誤ってSu-34Mを撃墜することを防げなかった。

実際のところ、大部分のSu-34は古いロシア戦闘機が搭載していた昔ながらの無誘導「ダム」爆弾を搭載してウクライナへと飛び立った。

軍全体における精密誘導兵器の不足と、飛行機を事実上空飛ぶ大砲とみなしている軍の体質によって、ロシア戦闘機は、多少なりとも正確に爆弾を落とすチャンスをうかがうために、ウクライナの強力な防空システムの中を低空飛行することを強いられている。

ロシア自身の防空システムも、明らかな脅威を与えている。最新鋭の戦闘機は「敵味方識別装置(IFF)」と呼ばれる特殊な無線ビーコンを備えており、味方防空軍の存在を知らせる。
しかしIFFは必ずしも正しく機能しない。

いずれにせよ、何か、あるいは誰かが失敗し、また1機、最新で最高のSu-34が墜落した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e1e91f3669827ea93b98ef0a162ee92dc9641ddc