エスカレーターで歩かず立ち止まることを全国で初めて利用者に義務づけた埼玉県の「エスカレーター条例」は、2021年10月の施行から
半年以上が経過した。駅などで先を急ぐ人がステップを駆け上る姿は今も減らないように見えるが、条例が施行された埼玉県では効果があったのか―。

条例で利用者は立ち止まるようになったのか。バリアフリー論を専門とする筑波大の徳田克己教授が、
埼玉県内の駅などで歩く人の割合を調査した結果を教えてくれた。

大宮駅(さいたま市)で東武線からJR線への乗り換えに使うエスカレーターでは、施行前の2021年9月、
調査対象の約6300人のうち約6割の人が歩いて上っていた。しかし、施行後の2022年1月、
曜日や天候などの条件が同じ日の調査では約6900人のうち、歩く人は4割弱まで減った。

他に調査した2カ所でも減少の結果となり、徳田教授は「条例を伝えるポスターやアナウンスで、じわじわと認識が広がった効果だ」と分析する。

https://news.yahoo.co.jp/articles/21ba93a9ac220f23e618639aff84e386ab72827c
JR浦和駅のエスカレーター=4月、さいたま市(47NEWS)
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