知床半島沖の観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」沈没事故で、1日に船体が陸揚げされた際、船底で穴や亀裂が見えましたが、船体の穴や傷は相当数あり、船内を区切る“隔壁”に穴が開いていたことも新たにわかりました

捜査関係者によりますと、船体が2回、海底に落下した際にできたものも含め、船体の穴や傷は相当数、確認されているということです。
 さらに、船内を区切る隔壁に、人為的に開けられたとみられる穴が見つかりました。
 こうした穴が開いていると、どこから浸水しても、水が一気に広がる状態で、捜査関係者は、沈没原因の究明について、何か月もかかる可能性があるとみています。
 一方、別の関係者は隔壁の穴について、大きさは人が通れるくらいと話しています。

第三管区海上保安本部の元本部長で、日本水難救済会の遠山純司・常務理事は隔壁について「一般的ですが、こういう(カズワンのような)小型の船であっても、船の底空間というのは、いくつか区切られている。区切られていれば、1か所、水が入ったとしても、すぐに沈没ということにはならない」と話し、隔壁が壊れていたり、人が通れるような大きな穴が開いていたりした場合、沈没原因の一つになりえると指摘しています。

その上で、捜査については「船にある全ての穴、亀裂、それから船体の上の方にあるハッチとか、扉とか、これがどういう状況になっていて、そこから水が入った可能性があるかというのは、全て確認する必要があると思う。傷を一つ一つ、科学的に分析しながら見る必要があり、早くても半年、1年前後かかるのが通常のパターンじゃないかと思います」と、捜査関係者と同様の見通しを示しました。

以下略
https://news.yahoo.co.jp/articles/7af48776d95eb8e7c41ae3480dba4f6fdc927c44