https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC034Y70T00C22A3000000/

商船三井が「海洋温度差発電」の実用化に乗り出す。海の表面と深層で海水の温度が大きく変わる点を利用して発電するもので、再生可能エネルギーの一つだ。
2025年ごろに出力1000キロワット規模の発電所の稼働を目指す。
既存設備を活用することで発電コストを洋上風力より安くする。多くの場所に展開できればエネルギー源の多様化につながる。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は同方式による潜在的な発電能力が年470億キロワット時に上ると試算する。国内発電量の約5%に当たる。
大規模な実用化は国内で初めて。米ハワイ州やマレーシアなどでも研究が進んできた。

商船三井は4月、沖縄県が持つ設備の運営を始める。温かい海水で代替フロンを蒸発させタービンを回す。蒸気を冷たい海水で冷やして再利用する仕組みだ。
運営を踏まえ1000キロワット規模の発電所を造る。建設費用は数十億円規模となる見込みだ。