フィンランド、ロシアからの安全保障巡る要求への回答準備=外相

フィンランドのハーヴィスト外相は1日、ロシアから受け取った、欧州安全保障協力機構(OSCE)加盟国からの安全保障を求める書簡に対する回答を準備していると述べた。

フィンランドは北大西洋条約機構(NATO)には加盟していない。

ハーヴィスト外相は、書簡について「西側諸国がロシアの犠牲の上に自国の安全を確保したとする(ロシアの)考えに関するものだ。西側諸国は明らかにこれに対して全く異なる見解を持っている」と述べた。

フィンランド国営放送YLEによると、OSCE全加盟国が書簡を受け取ったという。

スウェーデンのリンデ外相もラジオで書簡を受け取ったことを明らかにした。ただ書簡の内容についてはコメントを控えた。

https://jp.mobile.reuters.com/article/amp/idJPKBN2K64AJ

ソ連の崩壊などにより、ソ連とフィンランドの関係は、ソ連が圧倒的に優位な影響力を持つ、いわゆる「フィンランド化」はなくなったが、安全保障体制としては、「北欧バランス」は保たれてきた。しかしプーチンの下、ロシアがゴルバチョフ、エリツィン時代の考え方からソ連時代に発想の面で先祖返りする中、北欧諸国では安全保障を北欧バランスの形で保てるのかの議論が起こってきた。

 これに対しロシアは、スウェーデン、フィンランドがNATOに加盟するのは許しがたいとして、脅しをしてきた。このロシアの対北欧強硬姿勢は、スウェーデンとフィンランドでのNATO加盟論議に拍車をかけていると思われる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2ac4964c2b6981c75b950e0e0f241231dfc522a6