【記者が体験】コロナ感染後に獲得した「抗体100%」の意味〜オミクロン感染その後

 免疫を獲得するってどういうこと?――新型コロナウイルスに感染した2人の記者が、体を張って抗体検査に挑んだ。

(略)

抗体検査を体験

コロナ禍対策を行政や医療現場に丸投げするのではなく、民間でできることはないのか。コロナ対策はビジネスチャンスの側面もあるため、さまざまな企業が検査キット、対策キットなどを売り出している。そのなかで前回 体験した抗体検査がバージョンアップしたということで、今回は3人の記者が体験することになった。

 記者が体験したのは、「中和抗体検査」と呼ばれるもの。「抗体」とは、病気の原因となる細菌やウイルスが体内に侵入したときに、攻撃したり体外に排除する役割を担うタンパク質のこと。ある医薬品会社のHPには「(抗体とは)液性免疫の中心となる存在」という表現もある。

 特定の病気やウイルスに対する抗体が体内に十分に蓄えられていれば、体は守られていることになる。抗体の有無や量を調べる検査キットは国内外のメーカーから複数販売されており、厚生労働省も抗体検査キットの機能評価も含めた詳細なまとめを発表している(参考)。

オミクロン・クラブ結成?

今回、抗体検査を体験したのは、新型コロナウイルスに感染した50代男性記者と20代女性記者の2人に加え、比較対象となる50代の男性記者。2記者は同時期に新型コロナウイルスに感染していたが女性記者の方は症状が軽く、男性記者は症状が重かったために救急搬送されていた。あえて共通項を探せば、2人の記者ともに「酒飲み」であること、さらに複数回のPCR検査を受けて初回の検査で陰性反応が出ていたことも共通していた。

 ウイルスに感染すればそのウイルスに対する抗体を獲得することになる――という薄い理解はあったものの、それがどの程度の反応になるのか。記者たちは「半信半疑」の面持ちで検査に臨んだところ……結果ははたせるかな、コロナに感染した2記者ともに「抗体100%」と表示された。2人の抗体は機器が測定できる領域をオーバーしており、いわゆる“針が振り切れる”かたちで新型コロナウイルスに対する抗体を得ていることがわかったのだ。一方、比較対象として、昨年9月に2回目のワクチン接種を終えたコロナ未感染の記者(50代男性)の抗体の数値は「31.5%」と表示された。

https://www.data-max.co.jp/article/45963