東京都心で4年ぶりに10センチを観測した6日の積雪で、首都圏では7日、路面の凍結や雪の影響とみられる交通トラブルや負傷者の発生が相次いだ。
車の立ち往生や通行止め、交通事故が各地で発生し、屋外で転倒するなどして1200人超が負傷した。

 気象庁によると、雪がやんだ7日は朝から冷え込み、午前の最低気温は東京都心で氷点下3・5度、さいたま市で同8・3度を記録した。
千葉県船橋市では、観測史上最低を更新する同5・4度だった。

 各地の消防などによると、6〜7日に確認されたけが人は▽東京都392人(うち重傷者1人)▽埼玉県281人(同10人)▽千葉県244人(同1人)
▽神奈川県200人(同2人)▽茨城県96人(同2人)。埼玉県草加市では自転車に乗っていた男性(84)が転倒し左太ももを骨折する重傷を負った。

 東京湾に架かる「東京ゲートブリッジ」(東京都江東区)では6日午後6時半ごろ、凍結した路面を走行中の車両2台が立ち往生した。
警視庁東京湾岸署によると、最大で100台超が巻き込まれたという。7日午前3時半ごろには署員がカイロやペットボトルの水、乾パンを運転手たちに差し入れた。
立ち往生は同午前8時までにほぼ解消された。

 首都高速道路でも複数の路線で立ち往生が発生し、いずれも解消された。中央環状線板橋ジャンクション(JCT、板橋区)―江北JCT(足立区)間では
6日午後8時ごろからノーマルタイヤを装着した多数の車が動けなくなり、車中で一夜を明かした運転手もいたという。通行止めは最大14路線で発生し、解消に向かっている。

 東京都三鷹市大沢の都道では6日夜、12台が絡む玉突き事故があったが、けが人はなかった。7日午前9時前には国分寺市泉町の住宅に路線バスが衝突し、
バスの運転手と自転車の男性の計2人が軽傷を負った。警視庁によると、バスは目前で転倒した自転車を避けようとブレーキをかけ、凍結路面で滑ったという。

 関東各地のJR線や私鉄各線は一部で運転見合わせや代替輸送もあったが、7日昼ごろまでにはほぼ通常運行に。
航空便では、全日空で7日の羽田着の国内線9便が欠航となった。【まとめ・小林遥】

https://mainichi.jp/articles/20220107/k00/00m/040/194000c