「ヴィーガン」という言葉を、あちこちで耳にする今日このごろ。しかし記者は、実際にヴィーガン向けのメニュー(動物性食材を使用していない料理)をほとんど食べたことがない。

例えば「肉」の代わりに「大豆ミート」を使ったメニュー。いろんなところに売っていて、結構手軽に購入できるのだが......なんとなく、「本物」に似せてはいるが何か違う、というイメージが拭えなかったのだ。

しかしそんな先入観は、「ヴィーガン寿司」を口にした日、綺麗さっぱりなくなった。

《魚も貝も不使用!(写真は編集部撮影。以下同)》
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2021年12月16日、Jタウンネット記者はヴィーガン向けの「動物性食品を一切使わない寿司」を試食する機会を得た。

写真に映っているネタには、動物性食品が全く使われていない。かつ、米も含めてグルテンフリーでもある。

手前左から「イカ」「アワビ」「トロ」、真ん中あたりにあるのが「イクラ」と「バッテラ」、右上の小皿にのっているのが、人参と大根の「肉巻き」を模したもの。左上はガリである。

どうだろう、このビジュアル。これを見て「ヴィーガン寿司」だと思う人はいないのでは?

●イカとイクラの衝撃

中でも記者をうならせたのが、イカだ。


意外な材料から作られたイカ。ネタとシャリの間に大葉が挟まれている
これももちろん、本物のイカではなくある植物性食品から作られているのだが......何だかおわかりだろうか。

なんと......ナタデココである。

実際に食べてみると、このコリコリした絶妙な歯ごたえは、まさにイカ。大葉も良いアクセントになっている。言われなければまず気づかないだろう。

さらに、イクラにも度肝を抜かれた。


《この光沢......本物にしか見えない》
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これは、「みずたまご」という食材を昆布のエキスで味付けしたものを使用している。

「みずたまご」とはアルギン酸ナトリウムなどを用いて液体をゼラチン質で覆った食材で、プチッとした食感の粒に好きな味を付けられるのが特徴。

イクラ(風)寿司を食べてみると、その食感といい噛んだ瞬間に口に広がる風味といい、完全にイクラそのものだった。むしろイクラに時々感じる生臭さもないので、こちらの方が好き、という人もいるかもしれない。

(>2以降へ)

このイカ、何でできてると思う? 魚を一切使わない「ヴィーガン寿司」が、思ってたよりかなり旨かった件
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2021.12.31 06:00 大久保 歩