《車内置き去り》韓国車であれば救える命が日本車では救えない? 自動車大国・日本で“熱中症死対策”が進まないワケ

車内放置は「車両側のシステム」で防ぐ
車内放置に対する技術的な予防策としては、車両側のシステムを通じた注意喚起が考えられる。
実際に、現状でもそのようなシステムは開発されており、欧米においてはすでに、
「CPD(Child Presence Detection : 幼児置き去り検知システム)」の搭載をメーカーの責務とする趨勢が強まっている。


先進システムを導入する韓国メーカー
現状、国内車種に採用されているシステムは「ドアロジック方式」と呼ばれるものであり、ドアの開閉記録にもとづきエンジン停止時にアラートを発するタイプである。
もっとも一般的なのは、後席ドアを開閉してからエンジンをかけると、走行後のエンジン停止時に、
警告音とともに「後席への置き忘れにご注意ください」といった案内が表示される形だ。

このタイプでも注意喚起としては十分であるが、荷物と子どもの区別なくアラートを発するため、長く使っていれば警告音そのものに慣れてしまうことも考えられる。
さらに、送迎バスのように多数の子どもを乗せているケースでは、見落としを直接予防することにはならないだろう。

対して、先進型のシステムとしては、ヒョンデやキアが導入している「センサー方式」がある。
超音波センサーにより、停車後の車内における動きを検知し、ホーンやスマートフォンアプリによる通知を行う。

今後の応用性を考えれば、やはりセンサー方式が望ましい。
近い将来、超音波センサーのほかレーダーやカメラを用いたモニタリングシステムにより、乗員の体温に連動したエアコン制御や、
自動の緊急通報などが可能になれば、事態の深刻化を防げるケースも増えるはずだ。

センサー方式など新たな検知システムの導入について先のメーカーに尋ねたところ、
ホンダからは「状況を鑑みながら検討」、トヨタからは「電波や画像などを含むセンサー方式も検討しているが、
導入に向けては、技術的な長所と短所等を含めて総合的に検討」という旨の回答が返ってきた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3ba8c2a2cadc4b6c507c0b442a76014a21531a56?page=2