<野党に問う>日本維新の会・片山虎之助共同代表インタビュー 「日本大改革プランを準備」

―「身を切る改革と分権統治機構改革」はかねて訴えているテーマだ。
 「最初に議員や公務員の身を切る改革を行って国民の信頼と支持を確保する。それをバックに諸改革に取り組み、成果を出す。大阪では知事と大阪市長その他首長を輩出し、議会でも多数を得て維新改革を実行してきた。新型コロナウイルス対策では緊急事態宣言の発令、解除についても独自に『大阪方式』を提唱し、高い評価を得た。おかしいのは、大阪では全てが地方の責任なのに東京では国の責任になることだ。地方が自ら決定でき、責任を負う本当の地方分権が必要だ」

 ―コロナ禍で経済的な不安も高まっている。
 「ピンチをチャンスに変える日本大改革プランを今準備している。それは可処分所得を倍増するため税制改革と社会保障改革、成長戦略を一体としたものだ。まず国民に1人6万円のベーシックインカムを保障する。それに伴い、生活保護や児童手当、基礎年金等を廃止する。働き方改革や徹底した行財政改革も行う」

 ―経済をどう回復する。
 「消費税率を2年間5%、その後8%に下げて消費を喚起する。法人税や所得税のフロー大減税を行い、フェアでシンプルな仕組みとする。もっとも、当面はコロナを抑えることが一番の景気回復策だ」

 ―維新の立ち位置に近いのは与党か、野党か。
 「自民党出身議員が多いので親近感があり、外交や安全保障、マクロ経済政策などは与党と共通するところが多い。党の綱領でも『自立した個人・地域・国家の実現』を目指しているので菅内閣の方向性と一致する。しかし、今後の税制改革、社会保障や規制改革、地方分権等では全く違う。維新は自民党に『活』を入れる役割を担っていると自認している。自民党とは良いライバルの関係を持てればと思う」

 ―次の衆院選後に自民党と連立を組む可能性は。
 「全く考えていない。わが党は、どの政権、どの党とも是々非々主義だ。合意形成のためならいつでも率直に話し合う」(聞き手・市川千晴)

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