加速する地球温暖化、人類存亡の「厳戒警報」 IPCC報告書
【AFP=時事】
私たちは警告を無視してきた、もはや手遅れだ──国連(UN)の
「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は9日、
地球温暖化の勢いはすさまじく、
地球の平均気温は3年前の予測よりも10年早い2030年ごろに、
産業革命前と比較して1.5度上昇するとの最新報告書を発表した。
今秋開催される気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)では、
気温上昇を1.5度までに抑制する目標が焦点となる。
だが、それを前に発表された衝撃的な報告書は、
人類がどれほど積極的に炭素排出量を減らそうとも、
2050年前後には1.5度の閾値(いきち)を突破すると指摘している。
数年かけて作成され195か国の承認を得た報告書は、
気候変動が人類の存続にとっての脅威だという山のような証拠に直面して
なお優柔不断な各国政府に、容赦ないスポットライトを当てている。
IPCCは設立から約30年の歴史の中で初めて、ごくわずかな例外を除き、
温暖化は全て
「人間の活動によって引き起こされているのは疑う余地がない」と結論付けた。
報告書には、世界が今後、
想定を上回りかねない事態の悪化に備えなければならないことが明確に示されている。
報告書はまた、たとえ1.5度の目標が奇跡的に達成できたとしても、
熱波や豪雨、干ばつなどの異常気象が「観測史上類を見ない」規模で
起きる恐れがあるとも結論付けている。
<続く>
https://news.yahoo.co.jp/articles/6e58cdedc47fd26176c5777f6f15b7ea525b97d2