◆若いから優先度低く…

 この日は1週間ほど40度前後の高熱が続いた20代男性の自宅を訪れた。若くて基礎疾患がないため入院の優先度が低いと判断されたが、玄関先に現れた男性は、質問に答える間に何度もせき込み、途中で「座っていいですか」としゃがみ込んだ。それでも若いから優先度が低いとして、自宅療養継続を決めた。
 県は「第3波」が始まった昨年12月、入院患者を制限して病床逼迫を防ぐため、「75歳以上は3点」「人工透析は6点」などリスク因子を点数化し、入院の優先度を判断する独自の制度を導入した。入院の目安は5点。重症者や重症化リスクの高い人以外は原則自宅療養とする国の方針を先取りした形だ。
 ただ、県内では自宅療養中に死亡した患者もいて、県は入院基準には満たないが「スコアが3点以上」「血中酸素飽和度が95%以下」など悪化リスクの高い自宅療養者の健康状態を、地域の看護師や医師が確認する仕組みをつくった。鎌倉市では5月に始めたが、それでもリスクの判断は容易ではない。

◆これ以上患者増えたら…
 市医師会の河郁京担当理事(56)は「若いと体力があって高熱でも1週間頑張れてしまうが、往診したら肺炎の疑いがあり入院と判断したケースもある」と話す。

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