世界有数の半導体メーカーであるIntelは、他社が設計したチップを製造するファウンダリビジネスを拡大しようとしています。そして、その最初の大きな顧客として、スマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)で大きなシェアを持つQualcommのチップを製造することが発表されました。

■Intelの20Aプロセスで製造されるQualcommのチップ
QualcommのチップはIntelの20Aと呼ばれるプロセスで製造されます。

これは、2011年に導入されたFinFET以来の革新的な構造といわれる、RibbonFETを採用したものです。

20Aプロセスは2024年に立ち上がる予定ですが、Qualcommのチップがいつ頃製造開始されるのか、どの製品がIntelによって製造されるのか、数量はどれくらいかといった詳細は明らかにされていません。

■AmazonもIntelのパッケージング技術を利用
また、AWS向けビジネスで独自のチップを設計しているAmazonもIntelのパッケージング技術を利用する予定であるとされています。

Amazonの場合、チップ自体をIntelで製造するわけではなく、複数のシリコンチップを1つのパッケージに入れる「チップレット」または「タイル」と呼ばれるパッケージング技術のみの利用です。

Intelはこれら2つの大型契約を皮切りに、TSMCやSamsungといったファウンダリビジネスを行っているメーカーに対抗していくとみられます。

現在TSMCのみにチップ製造を依存しているAppleも、サプライチェーンの多様化の観点から、潜在的な顧客の1つといえるでしょう。

https://iphone-mania.jp/news-385222/