カワサキ 650-RS(W3)「漂う男の体臭。伝統のロードスター」

1973年に登場した650-RSは、空冷並列2気筒エンジンを搭載したカワサキの名シリーズ「W(ダブリュー、ダブル)」の3代目、通称W3(「ダブサン」や「ダブスリー」)と呼ばれたモデルです。
そのキャッチコピーに使われたのが、「漂う男の体臭。伝統のロードスター」というフレーズ。「男の体臭」が漂う?

「男くささ」を表現したのでしょうが、かなりストレートですね。今の時代だったら、不潔感があるとか言われて、ちょっとNGだったかもしれません。
1970年代といえば、マンガやアニメ、ドラマなどで野球やラグビーなどを題材にしたスポーツ根性もの、いわゆる「スポ根」が大ヒットしていた頃。
そういう時代だったからこそ、こういった汗臭いフレーズも「アリ」だったのでしょうね。

ちなみに、「伝統のロードスター」が意味するのは、W3が第二次世界大戦前からあったメグロ(目黒製作所)という2輪メーカーの「K1」というバイクを源流にしているため。

メグロ製バイクは、戦後のレースで数々の輝かしい戦歴を収めましたが、バイク販売の業績は振るわず1964年にカワサキが吸収合併。

ただし、その伝統は受け継がれ、497cc並列2気筒エンジンを搭載したK1や改善型K2の実質的な後継モデルとして、排気量を624ccとし1966年に登場したのが650-W1。
その後、メグロから続く伝統のツインエンジン搭載のスポーツモデルとして発売されたのがW3だったのです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/fca1a3ec9a7dbcfc8e6a33ff0685621bcaffe6a0