はやぶさ2帰還をスマホで体感 大気圏に進入「火球」観測アプリを公開 JAXA
毎日新聞
2020/11/24 06:00

 小惑星探査機「はやぶさ2」が地球へ帰還するのに合わせ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星リュウグウの物質が入っているカプセルが大気圏へ進入し、光りながら地上へ届く「火球」の眺めを体感できるアプリを公開した。帰還まで約2週間と迫る中、新型コロナウイルスの流行で、カプセルが着地するオーストラリアへの入国が厳しく制限されており、一般の宇宙ファンは現地に入れない。そこでJAXAは「日本でもどこでも、火球がどのように流れるか見てみてほしい」とスマートフォンやタブレット向けのアプリの公開を決めた。iOS用のみで、無料。

 アプリは「ReentryAR」で、はやぶさ2のカプセル開発に携わった山田哲哉・JAXA准教授らが開発、監修した。カプセルの帰還が、任意の場所からどのように見えるのかをシミュレーションする。もともとは、カプセル回収の際の観測場所などを検討するために作ったものだったという。山田さんは「現地を視察した際に、カプセルの軌道がどのように見えるか、イメージを持つ助けになればと考えた」と話す。今回のカプセル回収隊も、公開したアプリの機能を向上させたバージョンを使用する。

 火球の様子は日本からは見ることはできないが、アプリ上では観測点を自由に選ぶことができ、そのポイントから観測できる火球の軌道が画面上に表示される。背景は、アプリ使用時点でカメラがとらえた画像になる。例えば自宅の部屋で使っていたら、その部屋が背景となり、その中に火球の軌道が示されることになる。カプセルの着地点付近を観測点に設定すると、頭上を通過する軌道が現れるなどダイナミックな景色を楽しめる。

 観測点は高度120〜30キロの任意の高度に移動させることができ、宇宙から見た火球の動きを確認できるほか、どこの位置で最も光るか、何等星くらいになるか、なども分かるという。

 JAXAによると、カプセルは12月6日未明、豪州南部のウーメラ近くの砂漠に着地する予定。現地では、北西方向から飛んでくる様子を観測できる。光る時間は90秒程度、マイナス7〜9等星と金星の約100倍の明るさになるとみられる。【永山悦子】


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