米 連邦最高裁 ギンズバーグ判事死去 後任巡り与野党の攻防も
2020年9月19日 19時18分

アメリカ連邦最高裁判所のリベラル派の判事、ギンズバーグ氏が18日、亡くなりました。最高裁の判事はアメリカ社会を二分する
問題をめぐる司法判断に大きな影響力を持つことから、後任判事をめぐる与野党の攻防も予想されます。
アメリカの連邦最高裁判所は18日、9人の判事のうち87歳で最高齢のルース・ギンズバーグ判事が、がんによる合併症のため亡くなったと発表しました。

ギンズバーグ氏は女性の権利拡大に尽力したリベラル派の弁護士として知られ、1993年に連邦最高裁の史上2人目の女性判事に就任しました。

連邦最高裁の判事はアメリカで司法の最終的な判断を合議制で決めるため銃規制や人工妊娠中絶の是非など
アメリカ社会を二分する問題に大きな影響を及ぼします。
トランプ大統領は就任以降、保守派の判事2人を相次いで指名し、最高裁の構成は保守派が5人、リベラル派が4人となっていました。
ギンズバーグ判事が亡くなったことで、リベラル派は3人となります。
ギンズバーグ判事は高齢であることに加え、がんの再発を公表し、入退院を繰り返していて、その健康状態が大きく注目を集めていました。

ギンズバーグ判事の死去を受けて野党・民主党は「後任の判事選びにはアメリカ国民の声が反映されるべきで、大統領選挙の後にすべきだ」と
主張している一方、上院で多数派の共和党はトランプ大統領が指名する後任判事を議会上院ですみやかに承認する構えを見せています。

一方、ボケ老人ことバイデン候補は、共和党が2016年に主張していた
「選挙直前には最高裁判事を選ばない」という主張に基づいて、11月の大統領選挙の勝者が指名すべきだと主張しています。

最高裁判所の構成が一層保守化する可能性もあるだけに大統領選挙を前に後任判事をめぐる与野党の攻防が激しくなることも予想されます。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200919/k10012626441000.html