ゴルフカートでBRTと地域結ぶ 福岡と大分、県境越えて運行実験へ
2020/9/15 6:00 西日本新聞

2017年7月の九州豪雨で被災したJR日田彦山線沿線の福岡県添田町と大分県日田市は、今年10・11月に導入される予定のバス高速輸送システム(BRT)の停留所と
地域をゴルフカート(7人乗り)で結ぶ2次交通の実証実験を行う。両自治体は安価で持続可能な公共交通機関として、3年後とされるBRT始動時の運用開始を目指している。

添田町によるとBRT運用が始まると町バスの存続が困難になるため、日田市と地域交通の代替実験を進めることを決めた。実験には、大分県姫島村のカート(全長4メートル、
全幅1・4メートル、高さ1・9メートル、重さ640キロ)1台を使用する。日田市も10月、JR夜明駅や大鶴駅周辺で同様の実験を行う方針。

添田町は利用状況などを精査した上で、3年後の複数箇所での運行を目指す。最高時速20キロと低速で小回りも利き安全性も高いことから、将来的には運転手の雇用など
運行の主体を地元に委託する方針という。関西大の宇都宮浄人教授は「中山間地域には交通弱者の高齢者が多い。その足を支える公共交通の試みとして注目される」と話した。

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