中国で最も難しい漢字を使うビャンビャン麺 日本にじわじわ浸透中?

「まさか、こんなところで出合えるとは!感激!」

 ゴールデンウィーク中のある日。以前中国で知り合った友人が、中国のビャンビャン麺という
中華料理の写真をSNSに投稿していた。こんなところとは東京都内にあるセブン-イレブンで、
お弁当や麺類などが置いてあるコーナーだ。

 私はその投稿を見て驚き、急いで近所のセブン-イレブンまで買いに走ったのだが、
残念ながら周辺の2店舗では見当たらなかった。検索してみると、ビャンビャン麺はそのころ
東京都墨田区、江東区、千葉県の一部の店舗でのみ期間限定でテスト販売されていたという
ことがわかったが、同時に「ついに日本でもビャンビャン麺が売られるような時代になったのか!」という、
ある種の感慨が、私の中でじわじわと沸き上がってきた(セブン-イレブン・ジャパンによると、
6月10日現在は、目黒区、大田区、横浜市の一部でのみテスト販売中)。

 なぜそんなにビックリしたかというと、ビャンビャン麺は中国でも一般的ではない、
ごく一部の地方で食べられている麺料理に過ぎないからだ。数年前から東京でちょっとした
ブームになっていた蘭州ラーメンは中国の多くの地域に店舗があり、北京などではけっこう
見かける食べ物だ。

 私がビャンビャン麺の存在を知ったのは、四半世紀以上も前の1990年代前半だった。
仕事で訪れた西安の街のあちこちに、あらゆる種類の麺料理の店があったが、
中でもビャンビャン麺の看板は強烈で、私は思わず、乗っていたクルマの窓から身を乗り出して、
しげしげと見た記憶がある。何しろ、これまでに一度も見たことがないほど難しい漢字が書かれていたからだ。

 その漢字というのがこれだ(=写真)。中国の検索サイトで調べてみても「biang biang面」
(面は麺のこと)と出てくるだけで、パソコンで漢字に変換できない。字画は58画もあり
(56画、57画という説もある)、中国で最も難しい漢字のひとつとされている。
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakajimakei/20200610-00182623/
https://newsbyl-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20200610-00182623-roupeiro-000-20-view.jpg