中国英字紙グローバル・タイムズによると、新型コロナウイルスの流行が下火になった中国で、マスクの供給能力が需要を大幅に上回り、価格が急落している。
最近の価格は2月の水準から80―90%も下落。年末までに95%の業者が経営破綻し、米食品医薬品局(FDA)や欧州連合(EU)の輸出許可を有する5%しか生き残れないとの予測も出ている。

同紙によると、コロナ流行が本格化した2月には数百社程度だった中国のマスクメーカーは1万社を突破。
1―6月の繊維製品(マスク含む)輸出額は前年同期比32・4%も増加した。

専門家によると、既に国内のマスク生産能力は世界全体の需要を上回り、「世界中の人が毎日1枚使ったとしてもなお、中国の生産能力は過剰だ」(大健康国際のバイ・ユ氏)という。

山東省の業者は、従来は1日数万枚だった生産能力を、コロナ流行のピーク時は100万枚近くまで増強。
最近は国内需要が減少し、減産か工場の閉鎖を検討している。
輸出許可を申請しているものの、手続きに時間を要しているという。(上海=時事)
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