私はオジサンの臭いフェチです。40歳以上の中年男性から出ている天ぷら油が酸化したような独特な香りを嗅ぐと、性欲が抑えられないほどおかしくなってしまいます。

 特に、頭皮や耳の後ろから漂うフェロモンに、めまいがするほど感じてしまうの。私が幼稚園の頃に離婚し、それから一度も会っていないお父さんの体臭を無意識に求めているのかもしれません。

 実は、最近職場で親しくなった45歳の浩一さんも、汗をかくとオヤジ臭がするから大好きなんです。若い子のパンツを嗅いで興奮する男性がいるように、女性だって異性の臭いは嫌いじゃないはず。

 特に夏場になると、電車内で2メートル離れていても男性の脂臭が漂い、欲情してつい浩一さんに連絡しちゃいます。先日も生理前で我慢できず、「今すぐ会いに来て」とLINEしました。

 彼は電車ではなく自転車で来たので、すでに汗だく。「頼むからシャワーを浴びさせて」とお願いするのを拒否し、全身をメス犬のようにクンクンと嗅ぎました。
「ああっ、大好きな浩一さんの臭いがする。すごく欲しくなっちゃう」
「俺も、チーズと甘酸っぱい香りが混じったムンムンする夏のパンツを嗅がせて」

 彼はパンティーフェチなので、お互い動物のように性臭を嗅ぎ合って、すぐに結ばれる体勢になりました。

 彼は強引に下着を剥ぎ取って鼻に当て、陶酔した顔で挿入してきます。正常位で愛し合う時、私も顔を起こして脇や頭の臭いを深呼吸するので、快感はオナニーより高まりました。

「あああっ、すごく感じちゃう。気持ちいいから、もっとたくさん動いて」

 彼は額から汗を滴らせながら頑張りますが、ここで信じられないサプライズを実行してきました。イキそうになってお尻を振った時、靴下を脱いで私の鼻にグイグイ押し付けたのです。

「あううっ、死ぬ〜っ、死んじゃうよ〜っ」

 クレヨンしんちゃんのお父さんを超越する、あまりの強烈な臭いにクラクラして半分気を失い「いや〜っ、出ちゃう!」と叫んで、潮が飛び出しました。

 最高に気持ちいいセックスだったけど、やはり靴下臭だけは地獄。体臭は頭の脂臭くらいが、ちょうどいいと悟りました。
(書き手・野◯ひろし)

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